
雨の日に“完成”する、巨大な蛇口のアート VISONに新たなアートスポット「turn off the tap」が誕生
- VISON編集部
2026/08/17
雨の日や雨上がりにだけ水が流れ出す、「水を大切に」というメッセージを風景の中に
目を引くのは、建物の壁面に取り付けられた巨大な蛇口です。
しかし、この蛇口から流れ出すのは水道水ではありません。 作品のもとになったのは、雨水を排出するために、以前からこの場所に設けられていた大きな排水口です。
雨の日に勢いよく水が流れ出すその姿を見たアートディレクターの渡辺真理(わたなべ まり)氏が、「ここに蛇口のハンドルを付けたら、巨大な蛇口に見えるのでは」と発案。排水設備を隠すのではなく、その形と役割を生かしてアートに変えるという、ユニークなアイデアが実現しました。
排水口が、本物の巨大な蛇口に
モチーフにしたのは、デザイン性の高い水栓ではなく、公園などでよく目にする、どこか懐かしい形の蛇口です。
大きな排水口に合わせてリアルに造形することで、もともとこの場所に巨大な蛇口が取り付けられていたかのような光景が生まれました。
勢いよく水があふれ出す瞬間に出会えたら、少しラッキー。雨上がりに水がぽたぽたと落ちる様子は、まるで閉め忘れた蛇口そのものです。その姿に気づいた人が、思わずニヤリとしてしまう。そんな、しゃれの利いた仕掛けが込められています。
「蛇口を閉めて」。水を大切にするメッセージ
作品名の「turn off the tap」は、「蛇口を閉めてください」という意味です。水道のある場所で見かける注意書きをモチーフに、その言葉を巨大な蛇口の隣に表現しました。
蛇口のハンドルも、あえて完全には閉め切っていないように見える角度でデザインされています。流れ出す水と「turn off the tap」の文字を組み合わせることで、「水を大切にしてください」というメッセージを視覚的に伝えます。
壁面の文字は「リバースステンシル」という手法を使い、水で壁面の汚れを洗い落とすことで、文字を浮かび上がらせました。
経年変化も、作品の一部に
巨大な蛇口は、風雨にさらされ、時間とともに変化していくことで、今後VISONの風景にさらに溶け込み、作品として新たな味わいが生まれることも期待されています。
監修は、ランドスケープクリエイター・風景司の団塚 栄喜(だんづか えいき)氏。制作は、名古屋を拠点に活動する造形作家・齊藤 晃二(さいとう こうじ)氏が手掛けました。
VISONを象徴するマルシェ ヴィソンの風景に誕生した「turn off the tap」。訪れた方に作品の仕掛けを見つける楽しさを感じていただくとともに、新たな写真スポットとして親しまれることを願っています。
<作品概要>
作品名:turn off the tap
設置場所:マルシェ ヴィソン
発案:アートディレクター 渡辺 真理氏
監修:ランドスケープクリエイター・風景司 団塚 栄喜氏
制作:造形作家 齊藤 晃二氏
素材・仕上げ:FRP、メタリック塗装
サイズ:W600mm × H1,100mm × D850mm
設置日:2026年7月30日